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2008-05-09 Fri 23:48
僕は、NHKラジオ第1で放送している『ワールドネットワーク』という“ラジオ深夜便”内のワンコーナー(月〜木・24時12分頃から約15分間)をよく聴いています。聴けない時は録音をして。
世界各国に在住のフリージャーナリストや大学教授、日本語教師など邦人の方々が日替わりで現地で起こっている出来事やその国ならではの習慣や風習を生の声で届けてくれる。日本でテレビ・ラジオには海外のニュースが溢れているけれど、それは事件や事故、政治関連についてのことが多く、その地に生活している人々に密接に関わった、その人たちからの目線で見た国の様子は意外に伝わってこない。この番組は、現地で何年も生活して、その場所に溶け込んでいる方がリポートして下さるから、実感が籠っていて、そこから積み上げた分析、内側からの総合的でリアルな民意を聞ける。国に漂う風の香から、日本に居るだけでは感じることが出来ない幅広い価値観、その国の(または他国と連動した)大きな潮流、はたまたそれと比較する事により新たな日本の姿までが見えてくる。“地球”を肌で感じ取りながら旅をしているような番組。 イギリス、アメリカ、エジプト、ドイツ、ロシア、カナダ、イタリア、オーストラリア、韓国などから伝えられる日々の様子。 欧米の国々からのクリスマスシーズンの過ごし方や楽しみ方、街のイルミネーションの様子に毎年心躍らせ、エジプト・カイロからラマダン時期の人々の様子が伝えられるとイスラムの方々の信仰の熱さに想いを馳せ、真冬に聴いたカーニバルで熱く盛り上がるブラジル・リオの街のざわめきに、地球の大きさを感じた。 季節ごとに訪れるその国の人たちが待ち望む一大イベントをリアルタイムで報告されるのも、この番組の魅力の一つで、人々の心の底に宿っている核心部分、生きる原動力や喜びが浮き上がってくる。客観的な立場で情報を受け取るので、率直に地球上の多様性や人々の生きる姿そのものに対して尊さを感じずにはいられない。 同じ地球に住む仲間達の息遣いや熱気が静まり返った日本の夜を包む。 4月下旬、いつものようにこの番組を聴いていたらアメリカ・ワシントンから「街は今、ハナミズキの花が咲き乱れている。」というリポートがあった。 この日以来、ハナミズキが気になる花となった。 そんな折、ある方のブログにその花の写真がタイミングよくアップされ、初めて目にして運命を感じる。このブログの管理人さんも、ラジオでリポートされた方も大好きな花だと仰っていた。そこまで有名な花を今まで知らなかったことを悔やむと共に、実際に見てみたい気持ちが大きくなる。 そして先日、知人にそのことを話すと、もう今年は花が終わったかもしれないと言われガッカリしている僕に、最後一輪残っていたという貴重なハナミズキの花を下さった。 写真を見て想像していたのは、葉が変化したような厚みのある花弁を有した10cm以上の力強い花だったので、いざ実物を目にしてその花の可憐さに意表を突かれた思い。5cmくらいの大きさで、水の清らかさを連想させる透明感と何処か憂いを秘めた佇まい。周りの煩わしさを消し去り清廉な空気を醸し出す不思議な力を持っていた。 ![]() 静かな部屋の中で電灯に照らし出された少し紫の入った白い花を眺めていると、自然に心が解けてゆく。その花の傍に寄り添っていたい気持ちと、自分の心を分かってくれているような安心感。 会っただけで相手の心を開かせるような、哀しみも喜びもすべて受け止めてくれるような、そんな心のひだに触れる繊細さを持った花。 頂いた方に、アメリカから来た高木なので日本の土壌には合わない場合があることや、水を沢山吸い上げる特徴があり、育てる時水を途切れさせないよう注意する必要があるということを聞いた。 その事と、何処となく影があり寂しさが一瞬垣間見えるけれど、それを隠して凛としている様や瑞々しい印象を受ける事は、何か関係があるのかもしれないと想像を巡らす。 悠々と水を湛えているかのような花。その水の中に、見る人の感情や異国の地である日本の風景を優しく溶け込ませ、余計な不純物をろ過して飾り気や強がりのないありのままの姿を水面に映し出してくれる。 ハナミズキがこんなにも人を惹き付けて止まない理由、そしてアメリカで桜の変わりとして現地の日本の方に受け止められている理由が分かった気がした。 早く来年満開に咲き誇るハナミズキの前に立ってみたい。 独断の解釈、ご容赦ください。^^; 【BGM】 宇多田ヒカル:「Prisoner Of Love」 |
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