夜明ケ前。外ハマダ暗イ。思イハ未来ヘト焦ル。思イ出ハ過去ヲ膨ラマス。ダケド。ココニハ今シカナイ。今シカナイ。
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読んでメモ
2008-03-09 Sun 00:08
村上春樹の「ノルウェイの森」を読んで以来、有名な「キャッチャー・イン・ザ・ライ」(ライ麦畑でつかまえて)・J.D.サリンジャー著と翻訳・村上春樹の組み合わせに何故か惹かれて手に取りました。 爆笑問題の太田さんは、村上春樹さんの書かれる物語の会話部分がこじゃれていて、フィッツジェラルドやサリンジャーの会話のカッコよさの上っ面のパクリ、翻訳文みたいな会話、そんな会話するヤツいねーよ!と酷評されていたみたいですが、僕はそんな知的な会話をする登場人物たちに憧れに似た感情を抱いてしまいました。だからどうしても読みたくなったのかもしれません。

本当に大したことは書いてませんが、ネタバレを気にされる方はこの先ご遠慮ください。



キャッチャー・イン・ザ・ライキャッチャー・イン・ザ・ライ
(2003/04/11)
J.D.サリンジャー

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思春期の頃、初めて孤独や虚無感、そこはかとない悲しみに直面する。しかし、今までにそんな経験をしたことが無いから、それが一体何なのか正体すら見えない。精神的病は、それをまず病だと認知、自覚することから治療が始まると聞いたことがある。思春期独特の感情は、規定の概念に当てはめる術を知らないがゆえに実態のない闇の中で全身を使って闇雲にもがきながら歩を進める。
一方で大人になって分かった気になっている孤独や悲しみなどの心理状態、深く向き合わなくても巧くやり過ごすことを覚えていくが、実は、思春期の頃のように逃げる術も知らず不器用に葛藤していた時の方が、その先に存在する物事の本質に近づいていた、微かに見えていた、のではないかと思えてくる。そして、その中で見つけた希望はたとえ藁をもすがる思いで搾り出した幻想であっても尊く、いつまで経っても色褪せない普遍性をはらんでいる、その中で見つけた光は本当に輝いている、と感じた。

全編、主人公の第三者への独白によって綴られていく。いつまでブログのような序章が続くのかと思って読み進めていくといつの間にか、もう全ページの半分まで来ていた。語っている主人公が居る現在の部屋にシーンが移り、早く本筋の物語が始まることをどこかで期待していたのかもしれない。しかし、最後までそれは実現されない。主人公の掴みどころの無い“若さ”にちょっと退屈を覚えながらも、不思議とページをめくる手を止めることはなかった。そして、後半部分で取り繕っても隠せない主人公の偽らざる本音や弱さが顕わになり、そこからくる苦悩や絶望に触れたとき、何故この本がこれほどまで読み継がれて来たのか分かった気がした。ついには、無意識に見ないようにしていた自分の中にある闇を目の前に突きつけられ、対峙せざるを得なくなる。

最後、少年の心を救ったのが、社会の常識や長年の蓄積による知恵ではなく、無条件に注がれる純粋で小さな愛だったことがずっと心に残り、温かい気持ちにさせる。この時得たものは、少年がこれまで嫌悪感を抱いてきた対象の対極にあり、この先社会と折り合いを付けて大人になっていく時に、自分の核を喪失しない為の誘導灯となり、拠り所になるのではないだろうか。

この「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は、10代のうちに読んでおきたい本と言われているみたいですが、僕は特にそうは感じずにエンターテイメントとして楽しめました。それよりも、独自の行動規範を持つ登場人物の目線から見えていた風景を頭の片隅に置いていたら、もしかしたらもっと違った濃密な時間を過ごせたんじゃないかと思えて、10代の頃に読まなかった事へ後悔の念が生まれたのは、「ノルウェイの森」の方でした。

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本谷有希子・最新作『グ、ア、ム』を読んで。
2007-12-16 Sun 22:02
p071216日本を代表する純文学雑誌(月刊文芸誌)・『新潮』の新年・1月号(12月7日発売)に掲載された本谷有希子さんの待望の最新作、『グ、ア、ム』(200枚)を読んだ。読み終わった後、僕は、作品の内容自体の素晴らしさに対する感慨を超えて本谷有希子という作家の才能の大きさに感動で身震いした。

僕は、基本的に本を読まない人間で他の小説と比べる術が無い悲しい現実があり、元々本谷さんの人間性に盲目的に惹かれて作品に触れるようになった者の贔屓目が多分に含まれている可能性を否定できないが、これは勝手に芥川賞級ではないかと何の根拠も無く思う。(あるとすれば、第135回芥川賞候補作:「生きてるだけで、愛」)

毎回本谷さんの作品からは、登場してくる人物の心の叫びが聞こえてくる。今回も、登場人物から発せられる激しく狂おしいまでの生々しい感情を全身で浴びた。

この作品は酷暑と言われた今年の夏、2週間に渡って本谷さんがある部屋で初の"缶詰め"になって書き上げたものだという。本谷さんの東京のうちは、基本一部屋で、衣食住のすべてをその部屋で行うために、書き物をするにあたりガラッと気分を変えたいと言う本谷さんへ担当編集者が”缶詰め”を奨めた。それが決行された場所は、かつて三島由紀夫や村上春樹といった大作家も缶詰めに使用したという由緒正しき家で、お手伝いさん付き。そこは、辛うじてネットは出来るもののテレビは無く、作家が逃げないように外から鍵を掛けられる仕組みになっていると興奮気味に先日出演された「オールナイトニッポン」で本谷さん自身が語っていた。

普通、作家さんの声は読者に中々届いてこないもののような気がするが、定期的にラジオやテレビで包み隠さない本音を打ち明け、書き手の人間像がイメージできる、ある意味身近な存在と感じられるのが本谷さんの魅力の一つだ。

作品の舞台は、父母姉妹の4人家族の住む北陸地方(現在、姉妹は独立)。何処までも気の優しいマイペースな父親と控えめで自己犠牲を全く厭わない母親、そしてその両親に育てられた2人の姉妹による現代に身を置く家族の話。

テレビドラマに出てくるような着飾った家族ではなく、極々一般、普段着、更に言えば俗っぽい家族の姿がコミカルに描かれていく。
受験戦争の波に揉まれ就職氷河期を経験したロストジェネレーションに当たる25歳の長女は、プライドが高く世間に対して常に不満を抱え、大学を出たがバイトで生計を立てている。姉の影で冷静沈着に生きてきた4歳離れた次女は、必然的に現実的な人間になった。そんな二人の間には微妙な空気が流れているというシチュエーション。

人には家族にしか見せない顔があると思う。他人には絶対言わない暴言を吐いてみたり、家の中でだらしない姿を見せたり。それは、甘えや安心感から来るのかもしれない。
傍(はた)から観ていると、一見低次元だと思われるような身内の中だけのオブラートに包まない明け透けなやりとりや、気恥ずかしさから来るぶっきらぼうでぎこちないコミュニケーションをしている家族たち。
しかし、そこから、人の心の中の根底にある最も弱い部分や汚い部分を内包した核心が見えてくる。それは心の基礎部分でありながら、とっても柔らかく傷つきやすい不安定な一面を持っているのでは。だからこそ、直に読み手の心にズシンと伝わってくるものがある。

この作品を読んでいて、僕は思春期のある感情を思い出していた。中学生くらいになってくると男子は、母親と一緒に街を歩きたがらなくなる。もし母親と一緒に居る所を友達なんかに見られたら何と言われるか分からない。自分の弱みを見られたような気がして居たたまれなくなる。それの延長線上なのか、いつからか家族で出かけて外で食事をしたり、夏休みに旅行に行ったりする時、なんだか淋しいような、孤独なような、罪悪感に似た気持ちを覚えるようになった。世間に対する自分達"家族"という小さな一つの世界を外から客観的視点で意識した時に強く現れる独特な感覚。
登場した姉妹の中でも同じような気持ちが何処かにあったような印象を受けた。
何故そんな気持ちになったのか。。
家族という集団は、一番弱い部分を共有しているからかもしれない。それは、言葉を交わさなくても無意識の内に疎通出来ているもの。弱い部分を分かち合っているからこそ、その中にいると孤独感が生まれる。他人には分からない理解し得ないものがあるという不安に苛まれる。頼れるのは家族しかいない、と。彼らを守れるのは自分しかいない、と。

選ぶことの出来ない、そして、解消し得ない唯一無二な家族。改めて考えてみると家族というのは不思議な関係だと思う。そこに漂うあの”そこはかとない切なさ”や”表面的な嫌悪”の本当の大本、裏返しにあるのは、相手を思いやる痛々しいまでの愛情ではないだろうか。避けようと思ってもどうしようもなく溢れてくる無償の愛や案ずる気持ち。そこからは誰も逃れられない。これは幸福と言うべきか、不幸と言うべきか。

その愛を持て余し、どう取り扱っていいか分からず、どう表現していいか分からず不器用に苦悩する。

本谷さんの表現する"家族内に存在する泥臭くて根源的な愛"に涙が込み上げてきた。

此処で出会った登場人物たちが、強烈な個性を持っているが故に、頭の中にある想像や色んな記憶、概念と直結し、小説世界の中でリアルな人格を持って生き生きと今も息衝いている。


新潮社・「新潮」公式サイト
トップランナー・『本谷有希子』〜書き起こし編〜 (このブログ内)

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七夕とまこ
2007-07-07 Sat 19:10
07年7月7日、七夕の今日は、初物尽くしの一日でした。

午前10時43分、今年初めて聞く蝉の声。
蝉のひと鳴きは、一瞬真夏の太陽を思い起こさせたが、すぐに厚い雲に消え入りまた静かな朝に戻る。

午後0時35分、今年初めてのトウモロコシ。ちょっと水っぽかった。

午後5時27分、取り置きしてもらっていた本を書店に受け取りに行く。人生初のブログ本・購入。
購入したのは、ブログ『まこという名の不思議顔の猫』から生まれた同名タイトルの本。

受け取るためにカウンターで書店員さんにタイトルを言うと、棚から本を取り出して「こちらで宜しいですか?」と確認を求められる。その時、チラッと表紙が見えた。

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そこで"まこ"があまりにも可愛く上目使いでこちらを睨み付けているので思わず笑いそうになり、それを噛み殺すのに必死になる。たぶん店員さんにバレていた。

まこは、一人世界を憂い、哀愁を漂わせながら哲学する人といった印象を僕は持つ。猫なのに。(笑)
まこを見ていると何を想っているのか、何を一人で考えているのか、想像したくなる味わい深い魅力がある。それが楽しく、自然と頑張れ〜まこ〜と応援したくなる。

保護された動物病院にて、その見た目からなのか中々引き取り手が現れなかったまこ。
そのまこが現在の飼い主さんに出会い、愛情をたっぷり受けて元気を取り戻し、今や本人の知らぬブログというメディアにてみんなに元気とちょっとした幸せを分けてくれる存在に。
そして更に、本になって全国の人の手元に届く。

まこの不思議な運命を想うと胸があったかくなる。

そんな曇り空の七日の夕べ。


ブログ・「まこという名の不思議顔の猫」
ブログ本出版特設ブログ・「まこのたび」

まこという名の不思議顔の猫 (マーブルブックス) まこという名の不思議顔の猫 (マーブルブックス)
前田 敬子、岡 優太郎 他 (2007/06)
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『鹿男あをによし』と『鴨川ホルモー』と直木賞
2007-07-05 Thu 18:27
この度、第137回直木三十五賞候補作品(平成19年度上半期)が決定し、万城目学(まきめまなぶ)著:「鹿男あをによし」(幻冬舎、2007/04発売)がその中に入りました!!
直木賞について
他の直木賞候補作品はこちら

万城目学氏は、1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。化学繊維会社に勤務ののち、無職を経て2006年4月「鴨川ホルモー」で作家デビュー。

僕の中で本を買う際の指針となっているのが、NHK-BSで放送されている「週刊ブックレビュー」です。毎週3名のゲストの方がお薦めの本を持ち寄り、MCの方2名を含め書評し合うという形式が番組の軸となっています。

そこで紹介され出演者の全員が絶賛されていたが、万城目学さんの処女作『鴨川ホルモー』でした。そこまで良いといわれて読まないわけにはいかないということで(笑)、直ぐに書店で注文しました。

謎のサークル京大青竜会に入った安倍を待ち構えていた「ホルモー」とは? 恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。前代未聞の娯楽大作、ここにあり!
〜【アマゾンでの商品説明より】〜

主人公の身に起こった不思議で儚い夢のような出来事を綴った青春の1ページ。読後感としては一言で言えばとにかく爽快! 読み終わって、これほど心を豊かに、そして暖かくしてくれる本があるのかと驚きと共に実感しました。とっても有意義な時間を過ごせ、大満足の作品でした。
また、あまり本を読んでこなかった僕に本がこんなに面白いものだったのかと教えてくれた作品でもありました。

そして、第2作目であり今回直木賞候補作品になった「鹿男あをによし」。かなりの期待を込めて手に取りました。

大学の研究室に所属する28歳の青年が、とある事情から奈良にある女子高に臨時教員として赴任するところから物語が始る。
このにわか先生に次々と降りかかる不思議な出来事の数々。いつの間にかとてつもなく大きな流れに巻き込まれてゆく。

全力でエンターテイメントに徹した作品という印象を強く受けました。とにかく読者を楽しませようとする筆者のサービス精神が伝わってきて、読んでいるとその心意気が嬉しく、筆者に乗せられるままにこちらも踊らされ楽しんでしまおうという気分になっていきます。

「鴨川ホルモー」にも共通して言えることは、日常生活ではありえない摩訶不思議な出来事が、現代社会で普通にありふれた生活をしている登場人物が描かれていく中に、あくまで”さり気なく”散りばめられていくという点。更に、それが日本の古代の伝説や神話、言伝えが元になっていて、また現在我々の生きている世界の根底に流れる微かな記憶として定着しているものなので、全くの妄想とは違い奇妙な現実味を帯びているのです。

だから、その自然の摂理を超越した空想の世界・虚構の世界の入り口が、現実世界の何処かにぽかんと口を開けているのではないかという錯覚に陥り、読み進めていくうちに現実と虚構の境目がぼんやりと消えていくという不思議な体験をしました。それが万城目マジックと呼ばれる所以かもしれません。(誰も呼んでない。^^;)

万城目さんの作品を読んだあと決まって爽快感があるのですが、それは何故か。科学で何でもかんでも解明され説明され、想像の余地が段々薄れてきている昨今、ちょっと不思議なことやちょっと神秘的な出来事が起こらないかなぁ、起こったら楽しいだろうなぁという願望が何処かにあって、それを小説の中で表現してくれているからではないかと感じます。全く異世界のSFとは違い、自分の隣で起こりそうな儚くて切なくて微かな希望を含んだ夢の世界。
必死になって向き合い、闘い、遊び、考え、悩まされ、楽しんだ夢はやがて覚め、現実の世界へと登場人物たちは戻ってゆく。爽やかな余韻と思い出を残して。

「鹿男あをによし」では、豊かな発想で生まれた世界を綿密に計算された伏線に次ぐ伏線で形成し、物語の終わりに向かって怒涛の展開、世界の全体像を見せていく素晴らしい作品だと思います。

ただ、中盤に最高の盛り上がりを迎えただけに、最後が消化不良といった感が拭い切れませんでした。最後にもうひと盛り上がりあったら更に満足度がアップして良かったなぁと言う印象です。

読んだ後の爽快感で言えば、「鴨川ホルモー」は、「鹿男あをによし」の倍は上を行っていた様な気がします。
個人的には、「鴨川ホルモー」は傑作だと思っていて、こちらの作品の方を昨年の段階で直木賞候補に選んで欲しかったなぁ、と思う今日この頃です。

鹿男あをによし 鹿男あをによし
万城目 学 (2007/04)
幻冬舎

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鴨川ホルモー 鴨川ホルモー
万城目 学 (2006/04)
産業編集センター

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『週刊ブックレビュー』と中江有里さん
2007-02-21 Wed 21:39
ブックレビュー
現在、女優、小説家、脚本家として活躍されている中江有里さん。中江さんが、よくドラマなどに出られていた頃、奇麗な人だなぁと思っていました。その後、暫くお見かけしてなかったのですが、NHK-BS2で放送されている「週刊ブックレビュー」を見るようになって、そこに毎週出演されている中江さんが、女優以外にも活動の場を広げてお仕事されているのを知りました。

この「週刊ブックレビュー」という番組、毎週3人のゲストがそれぞれ紹介したい本を持ち寄り、司会者二人を含め、みんなで書評し合うというコーナーと一人の作家を招いてじっくりインタビューするコーナーの2部制となってます。本を取り扱った番組は珍しく、僕は、実際あまり本を読まないんですが、本を買う指標にしたり、皆さんがどのように本を読まれているのか参考に出来る大好きな番組です。そして、本の魅力を教えてもらった番組です。
この番組をキッカケにして買った小説「鴨川ホルモー」は、大満足でした。

メインの司会者は、4人おられ、一人ずつ毎週交替で出演されます。そして、サブという言い方は中江さんのこの番組への貢献を考えたら失礼かもしれませんが、サブ司会としての中江さんは、毎週登場します。

「本を読んでいないとあの場には自信がなくて座れません。」と仰る中江さんは、年間約300冊を読まれると聴きました。単純計算で月25冊。毎週番組で取り上げるのは4冊くらいなので少なくとも毎週そのノルマをこなさなければなりません。
僕は、子供の頃から本を読み慣れていないので集中力が続かず、ちょっと読んでは休み、ちょっと読んでは休みという駄目な読み方です。時間をかけて読むので一冊を長い時間楽しめると言い訳しているのですが、その僕からしたら、中江さんの読書ペースは、想像を絶するもので一種の"修行"としか思えません。

中江さんの日記には、

「ところで年300冊本を読むというとビックリされるけど、1日3冊読むという方がいるんです世の中には。それに比べればわたしは1日1冊もいかない。
でも理想は1日2冊くらい読めたらなぁと思う。この間は集中して2日で3冊読んでみました。昨日は理想の1日2冊をクリア。
その日の状況にもよるけど、読めない時は一文字も読めないから、あんまり無理することなく読む毎日が続けられたら、それが一番かな。」

と、まだ上を目指したいと書かれていました。「週刊ブックレビュー」の司会を2004年4月から約3年間ずっと続けておられて、本当に本が好きじゃないと出来ないことだと思います。その他に、女優、執筆活動もされていて、見ている方からすると純粋に中江さんの体調が心配になってくるくらいです。
更に、単純に読めば終わりというわけではなく、テレビカメラの前で自分の感想を述べるために、本の内容を理解し、自分なりの考えもまとめながら読み進めなければならない。頭が下がります。

番組中、その中江さんの本に対するコメントというのが、実に的確で物事の真理までをも突いたもので、いつも感嘆しています。書評ゲストには毎回、大学教授や作家、ジャーナリストなどそうそうたる顔ぶれなのですが、その人たちの中でもキラリと光る洞察力を感じます。知的で聡明、それでいて常に謙虚な気持ちを忘れず持っておられるという印象を受け、すっかりファンになりました。

そんな中江さんが書かれる小説、是非読んでみたいです。

小さい頃から空想や物語を作ることが好きだった中江さんは、中学校の頃から脚本家になりたいという具体的な夢があったそうです。女優をやりながらもその思いは持ち続け、28歳の時に初めて書いたのが、脚本『納豆ウドン』。その後小説の話が来て、昨年11月には小説家としてのデビュー作となる『結婚写真』が出版されました。
「書くという作業は、本当の自分が試されることなので恐怖心もあったが、それ以上に楽しくてしょうがない。」と語る中江さんは、新たな世界へ挑戦し続ける芯の強い心の持ち主だと感じます。

中江さんの日記はこまめにチェックしているのですが、この度、その日記をリニューアルするとお知らせがありました。現在はポップアップウィンドウで表示される形式なのですが、次はブログ形式になるんじゃないかと勝手に期待しています。
誰かがブログを始めると聞けばどんなデザイン、内容になるのかワクワクし、誰かがブログへの情熱を失い止めたと聞けば残念に思う。

このブログもいつまで続くのか雲行きが怪しくなってきた今日この頃です。(^^;)

中江有里さんのオフィシャルサイト
中江有里さん・インタビュー記事
週刊ブックレビューのホームページ


結婚写真 結婚写真
中江 有里 (2006/11)
日本放送出版協会

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